鎌倉の環境を愛する会

持続する鎌倉のまち 持続する暮らし

設立の目的

鎌倉の歴史と自然に恵まれた環境を保全し、
現在から未来にわたり、豊かな生きがいと節度のある生活を、 全ての鎌倉市民が享受できるようにと願いこの会を設立しましたr。

お詫び

一年半ほど記事の更新をしませんでした。ごめんなさい。後期高齢者だから生きてるだけで精一杯、なんて言ってたら、世の中戦争が広がり 、気候変動がかつてない災害を引き起こしています。のほほんと死んでいくのはまだ早いなということで小さな努力は続け なければと、再びパソコンに向かいます。
実は二年間、鎌倉市役所移転反対運動にかかわり、チラシの作成や配布、討論会開催などの実務を担ってきました。 市役所移転の問題点はSDGsに外れることなので、地元民としては大きな破壊と不便になる建設に待ったをかけたい思いで動 いています。
まだ移転は決定していませんが設計予算が組まれるというおかしな事態です。詳しくは「古都鎌倉は今」のページをごらんください。

温暖化駆け足で、すでに1.5℃超え

温暖化対策の世界共通目標は、パリ協定で2℃以下に留める(努力目標は1.5℃まで)と定めました。そして今世紀後半には 温室効果ガスの排出ゼロをめざしています。しかし2023年の地球全体の平均気温はすでにプラス1.5~1.8℃となっています。 ただし地球全体の平均気温統計はまだ公式に1.5℃を超えたとはされていません。都市はヒートアイランド現象で暑く なりますし、海水温も海流の変化などで複雑に変動しています。世界平均のデータまとめは現実よりかなり後になります。 しかし早晩結果が発表されるでしょう。ちなみに2024年の4月の日本は過去最高の気温でした。寒い日も多く、 桜の開花が遅れたにもかかわらず。

 世界中で年々気温は上昇していると体感していますし、極端な気象災害、海水位上昇、氷河融解などが現実として押し寄 せていることは誰もが認めるところです。氷河期予測論者は顔を出せなくなりました。
パリ協定はトランプ政権時期にアメリカが抜けましたが、バイデン政権で復帰し、中国もロシアも、北朝鮮も 気候変動枠組み条約は参加しています。

どのように温暖化を防止していくかは国ごとの政策に任せるため、約束に沿えない国は多くあります。エネルギー消費の少ない 国が無策であっても責められることはありません。しかし各国が「今だけ、自分だけ」を考えていると、 最悪シナリオとしていたプラス4℃が今世紀のうちに来てしまいます。地球の半分の地域が住めなくなることも見えてきます。 パンデミックや隕石衝突などよりも確実に温暖化はやってきます。

戦争、最大の環境破壊

20世紀は戦争の世紀と呼ばれました。人類史上戦争のない世紀というものは存在しませんでしたが、20世紀は突出して死者数が多かったからです。 ざっと数えて6000万人ほどが「戦死」。第二次大戦後に「国際連合」が出来、少しだけ「喧嘩の仲栽」機能が発揮されたり、貿易による 結びつきが増え、平和が互いのためになるという思いが広がってきたようでした。なんとなく「21世紀には戦争が少なくなる、世界は平和に向かっている」と 考えていました。ところがどっこい、思っていた以上に人間は自分勝手で残虐な生き物のままでした。 虐待すること、殺すことに平然としている国があり、人がいます。
ロシアの軍事侵攻が続き、カザのジェノサイドは止まらない。世界中が軍事費を増やしています。核兵器は小型化させて「使いやすくした」。
武器があるから「強い」と思いこみ、話合いを飛び越して戦争に突っ込む。でも戦争に勝って豊かになる国は現代では存在しません。 戦争は国を弱らせ、地球の破滅を早める。今反省しないと灼熱地獄なのですが…。いい加減に戦争やめてくれー。


 南アフリカが、イスラエル非難を国連に提案しました。日本はアメリカ人の「シオニスト」バイデンのけらいだから、そういう提案に賛成しません。 私たちは日本政府のおかげでイスラエルの共犯者になっているような気がします。なさけないです。


歴史的円安と私たちの暮らし

 電気の使用を控えても、支払いは増えている現実。
日本円は1990年以来 34年ぶりの下落をしました。この円安でメリットを得るのは 自動車・電機・精密機器、輸出企業、旅行会社、精密機械などを扱う企業で、株価は上がり空前の好景気を迎えているとのことです。
逆に円安で困っているのは、原材料を輸入に頼る企業で、肥料や飼料製造業・木材や木製品製造業、繊維・衣料品・飲食店や 食品製造業で、2023年には企業倒産件数が9000件を超えました。
これらの企業の困惑は物価高にもつながり、私たちの暮らしを追い込んでいます。
 2022年から2023年の値上げ品目累計と平均値上げ率は次の通りです。
          2022年  2023年
  • 値上げ品目数 2万5768  3万2395
  • 値上げ率 14%   15%


2024年5月までにはさらに4556品目を超える品目の17%値上げが予定されています。
いずれも輸入原材料頼りが多い加工食品・調味料・酒や飲料・お菓子など暮らしに欠かせないもの。
円安に加えて物流費の上昇や人件費値上がりも大きく、電気料金や水道料金、宅配料金や郵便料金も値上げ、 昨年には銀行や郵貯も、振込手数料や口座管理費などかなりの値上げをしました。
また、戦争勃発で石油やガス・肥料・飼料・種子・農薬など生産に関する資材輸入困難で高騰し、物価を押し上げている。 その上、政府による「子育て支援金」の保険料上乗せ徴収で、家計の負担は増すばかり。

私たち平均的鎌倉市民に襲い掛かる値上げ
  1. 2023年4月    下水道使用料904円値上げ(標準的3人所帯)
  2.    10月    後期高齢者医療費窓口支払い2割→3割負担
  3.    10月    銀行口座管理費新設・手数料値上げでおよそ2860円
  4. 2024年5月    東電管内電気料金値上げ562円
  5.    5月    東京ガス料金140円値上げ
  6.     6月    上水道料金1276円値上げ
  7.   6月    諸物価値上げおよそ15000円
  8.  今国会で政府画策の子育て支援金   1600円

     2万4千円超の値上げ!これでは今のささやかな暮しも続けられな~い
               どうしたらいいのか~~~~

日本の二酸化炭素発生が減少傾向。更にスピードアップできないか 

 環境省の発表によれば2022年の日本の温室効果ガス排出は前年度から2.3%減、2013年度比は22.9%減とのこと。日本が 目標と公言した2050年度ゼロに向けた順調な減少傾向とのことです。節電や省エネシステムが進んだとしています。
海の藻場による吸収も新たに算入するとか、湿地や環境配慮型コンクリートによる吸収量を吸収ポイントにするなど のセコイ「海外向け言い訳プラン」と見えなくもないです。企業やマスコミが理念としてSDGsを認めるようにはなってきました。
しかし減少傾向といっても2050年カーボンゼロはもちろんのこと、2030年46%~50%減に届くためには少なくとも 毎年5%削減が必要です。
考えてみれば日本の人口は減少している(21年度は-0.5%、今後団塊世代の減少が続く)のですから、 過剰消費をしなければ削減は可能ではないでしょうか。
人口減で貧しくなる話ばかり語られますが、理屈の上では食い扶持が減るわけです。社会インフラはほぼ整ったので、 今後は補修や維持をすればよい。大博覧会だとか、超高速移動手段の整備等々、意味のない投資に手を出さなければ、 そして戦争に加わらなければ、二酸化炭素は減らせるのではないか、と素人考えでしょうか。

労働力の減少と要介護高齢者の増加、住居の点在によりインフラ維持費が高まるなどの問題はあるとしても 食料自給を増やすことに務めれば日本は持続する。貧富の差を現代以上に広げず、公的資産を増やしていく社会なら カーボンニュートラルは成り立つでしょう。日本も早くゼロに。

ヨーロッパ諸国はもっと早く進んでいます。原子力発電に頼る国もあるようです。日本のように地震国ではないので、 非難する筋合いではありませんが、戦争と原発はとても危険な組み合わせです。相手国の原発を狙うことが起こりかねない。
日本政府の脱炭素対策はエネルギーを水素に替えて使うとか、アンモニアの混焼、地下への封じ込めというようなことらしく、 今一つ確実性がありません。太陽光発電は進んでいますが、メガソーラーの無理な設置や、九州のように日中の買い取り制限が されるなどの問題があります。揚水発電をもっと増やしたり、バッテリーに貯めたりすることはことはできないのでしょうか。
政府が電力会社を応援する形で送電網も増やす必要があるのですが、電力会社も国ももっと真剣に考えてほしいです。
横須賀の火力発電所が2023年に稼働をしましたが、今どき石炭火力!です。石炭は格別の二酸化炭素排出源です。 木を植える、森林の手入れをする、過剰生産をしないといった基本的な態度がまずは求められます。
洋上水力発電は政策として進めていますが、適地、費用、メンテナンスなど心配なことも残っています。 小水力発電や地熱発電は少しずつは進んでいます。業務用スーパーの会社が地熱発電のパッケージ設置を進めているのは朗報です。

海が汚れている 

 自分の周りの海だけしか確認できないのですが、真っ青な海がなくなっているように感じます。鎌倉の海岸も濁っているし、 東京湾も、外房も、日本海も、渚が澄んでいる姿はこの頃見ていない気がします。
日本を離れれば海は広く、大きくて、 深い青に満ちているということであってほしいのですが、ニュースで見聞きするデータは海洋汚染続々。

海の汚染はまずCO2増加から始まります。化石燃料消費が大気中のCO2を増加したために、ここ40年で海水中のCO2 が二倍に増え、海草類による分解が追いつかなくなり、海が酸性化しているそうです。
サンゴや貝がまず打撃を受けています。 漁獲量の減少がおこり、食料の争奪戦がより深刻になります。 そして海の汚染としてやっかいなのがプラスチック汚染ですが、これについては「プラごみ問題」の項に書きました。

2035年には北極の氷はすべて解けて、海水面が60mくらい上昇、 大陸の海沿いの都市は沈むという警告もされています。
現在ヒトは約80億人、2050年には100億人になると見込まれています。この人口が賄えるでしょうか。
地球上の生き物や森林、大地などの収奪は激しくなるばかりです。
飛躍的な脱炭素が今、必要になっています。

暮らしの中でCO2削減

CO2削減はエネルギーのシステムチェンジです。再生可能エネルギーの導入拡大が基本なので、 国の政策として進めるものです。そういう政策の人を選ぶのが国民の役割と言えます。 その上で市民生活の中でも気候危機は意識しましょう。
環境省は家庭部門のCO2排出を40%削減するとしています。
提案では冷房で2%、暖房で16%、給湯15%、台所6%、照明と家電33%、自動車23%とか。 健康で文化的な生活を維持することも大事にしながら、CO2削減目線で暮らしてみましょう。

公共交通のゆくえ

コロナ禍以来、朝夕の車の増加に閉口しています。 歩行者、サイクリストは車にヒヤヒヤしています。車の側も自転車・歩行者に緊張しているでしょう。
快適な公共交通があれば「移動で21%(産業込み)削減」目標に寄与するかも知れません。 東京では通勤は電車かバスが普通のことです。それでなけれはあの大都会の経済活動は動きません。
しかし現実は神奈川県はじめ各地でバスが減便になっています。公共交通の危機です。
物流やタクシーなど大きな問題ですが、働き方を無理のないものにするという点ではやむを得ないかなと思います。 がむしゃらに働くしかなかった世代としては、運転者にゆったりとさせてあげるのはいいこと。ただマイカー依存 の社会は変ってほしい。
通信技術の発達が運輸部門のCO2削減になっているのはわかりますが、人間は動き回り、交流してこそ元気でいられ るものなので、公共交通による日常と、たまには旅をさせてほしい。

核兵器は最悪だ

核兵器禁止条約が発効し締約国会議が開かれたたことは画期的です。とはいえ核兵器は禁止どころか核戦争の 現実性を高めています。
各国が所持する1万6千発あまりの核爆弾は、地上のすべての生き物を滅ぼし、地球そのものも破壊してしまいます。

「核戦争は人類破滅だから核兵器は威嚇だけで、使うことはできない。」そんなおとぎ話な理屈はまちがいです。
敵国の一部を破壊するとしても報復は必ず行われます。そこまで行くと理性はなくなり、地球は破滅。生命体も 失われるのではないでしょうか。

ヒト族同士で貪欲に争い合い、戦争と核兵器によって自滅するシナリオは絶対いやです。叡智に目覚め、自然と共生し、 幸せのうちに生きられるようにならなくては。
核兵器は絶対悪であることをはっきり宣言した国が更に増えていくことに期待します。日本政府も署名すべきとの声を あげていきましょう。

鎌倉市のごみ政策変えたい

鎌倉市ではごみ排出の分別ルールを守ることが市民のマナーとして定着し、 容器包装プラスチック・ペットボトル・製品プラスチックの回収処理のルートも確立しています。
しかし松尾市長がごみの焼却施設を造らないと決めたことから、ごみ行政が迷走しています。
ごみ処理に係る費用はおよそ41億円、市民ひとりあたり年約24000円と、他の自治体よりかなり高めです。 2025年には市民の健全な生活は破綻してしまいます。詳しくは「鎌倉のごみ事情」のページをごらんください。

EU諸国のように拡大生産者責任を追及していくことは大事なことです。

 地球はごみの山

このまま大量消費・大量廃棄の暮らしを続けて行けば、処理しきれないごみで街は埋まり 大気は汚れ、大方の生き物の生存は危うくなるでしょう。ヒトという、後発の、たった一種の 存在のために。

♪うみは広いな 大きいなー♪とうたわれている海さえ、どこまで行っても、 遥か彼方の海原まで、ごみが漂っていると船乗りたちも証言しています。

  
  廃棄された大量の衣類をリサイクル       用途に合わせて人手で選別


宇宙船地球号を守るために

宇宙から見る地球は、青く輝いてとても美しいと、宇宙飛行士たちが口々に語っています。その 美しい星に、172万種を超えるという生き物たちが、いつまでも共に在り続けるために 万物の霊長を自認するヒトとして、確り行動しなければならない時期に来ているのでは ないでしょうか。
うつくしい地球号の 懐かしい古都を守りましょう
思った時、いつでも帰ることができる、私たちのこころのふるさと
やさしい松籟がささやくところ、くりかえす海鳴りの聞こえるところ
憧憬の鎌倉……鎌倉の環境をみまもり、愛し、ともに育んでいきましょう。

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