鎌倉の環境を愛する会

持続する鎌倉のまち 持続する暮らし

設立の目的

鎌倉の歴史と自然に恵まれた環境を保全し、
現在から未来にわたり、豊かな生きがいと節度のある生活を、 全ての鎌倉市民が享受できるようにと願いこの会を設立しました。

戦争、最大の環境破壊

ロシアによるウクライナ侵略は人間社会のルール破壊であり、断じて許せません。
「隣の家を自分の物にしたい」と思って隣家に押し入り、殺したり破壊したりすることが許されないのは当然です。
アメリカのバイデン大統領は「民主主義と専制主義の戦い」と言っています。しかし独裁など国のありようの問題にかかわりなく、 泥棒や殺人は悪です。 アメリカは武器が売れたり試したりできるので、兵器産業が潤い、ウクライナへの支援を続けるでしょう。 しかしエネルギーや食料品価格の高騰が脅威になっている国々は一刻も早い終戦を願っています。 大量の化石燃料を埋蔵しているロシア。エネルギーを掘り続けられる国だから、殺傷を続けるというのはあまりに非人道的です。 それとともに地球の破滅を早めているという罪も犯しています。
2月24日以来、戦車の移動、ミサイルの発射、大砲の爆発、建造物の破壊などにどれほどのエネルギーが使われ、CO2が発生したでしょうか。
ロシア軍の排出だけでなく、避難民の移動でも、他国からの軍事支援でもCO2は排出されます。 そしてコンクリートのインフラを再建するにも大量のCO2が発生してしまいます。

カーボンニュートラル本気で。自然エネルギーへシフトを

地球温暖化は嘘ではありません。古い知識で「そのうちまた氷期に戻る」という人やYouTubeで「左翼学者の儲け理論だ」 と言いふらす人がいますが、すべての大人は「昔より夏が暑くなった。」と実感しています。 凍土の融解、森林火災、猛暑、海面上昇、洪水など証拠はすでに上がっています。 人類が繁栄してから産業革命までは間氷期で地球温暖化の心配はありませんでした。縄文温暖期は快適に、 その後の最終氷期を乗り越えて、ヒトは生き続けたのに。 化石燃料を使い始めて、短期間で住めない星にするなんて。
CO2が増えすぎたので、調整すればいい。それがカーボンニュートラル(プラスマイナスでCO2はゼロ)。 これは世界中で約束し、守る必要があります。日本も「2050年カーボンニュートラル」を表明しました。 しかしCOPでは石炭火力発電の廃止も、1.5度目標にも触れず、不名誉な化石賞をもらいました。
今戦争のためにカラフトからの天然ガスが買いにくくなり、2022年の冬はエネルギー価格の高騰が予想されています。 ユーロッパ諸国が確実に進めてきた再生可能エネルギーへの転換を、日本政府はまともに取り組んできませんでした。 「自然エネルギーは化石燃料より安い」とわかっていながら、送電網など整備して来なかった日本の責任者は誰?
2050年には海の魚より海のプラスチックの方が 増えるらしい。2035年には北極の氷はすべて解けて、海水面が60mくらい上昇、 大陸の海沿いの都市は沈むという警告もされています。海のCO2も増え、酸性化することも心配です。 世界中で食料不足になり争奪戦になってしまいます。すでにロシアのウクライナ侵略により、穀物価格の上昇が世界の重い課題となっています。
現在ヒトは約78億人、2050年には100億人になると見込まれています。この人口が賄えるでしょうか。
地球上の生き物や森林、大地などの収奪は激しくなるばかりです。
飛躍的な変化が今、必要になっています。

暮らしの中でCO2削減

CO2削減はエネルギーのシステムチェンジです。再生可能エネルギーの導入拡大が基本なので、 国の政策として進めるものです。そういう政策の人を選ぶのが国民の役割と言えます。 その上で市民生活の中でも気候危機は意識しましょう。
日本政府は家庭部門のCO2排出を40%削減するとしています。
提案では冷房で2%、暖房で16%、給湯15%、台所6%、照明と家電33%、自動車23%とか。 健康で文化的な生活を維持することも大事にしながら、CO2削減目線で暮らしてみましょう。
電気、ガスなど燃料代が急騰しています。風を取り入れたり、洗濯物を日光に干したり、 厚着・薄着を調節したり、家族の入浴時間を集中的にしたり。小さなエコを習慣にしましょう。 家の断熱性を高めるのも効果的な対策です。これは建築時の選択が重要で、強く推奨されなければ普及しません。 2022年の冬、天然ガスを筆頭に暖房価格高騰が大問題となりますから、断熱対策をできるだけ早く計画、実施しましょう。 省エネ製品の普及も。まず国が省エネの大切さを説き、企業が本気で取り組み、そして消費者が賢い選択をすることです。 環境省の提案する省エネ対策の一つに10年前のエアコンや冷蔵庫は買い替えるという案があります。 その二つで家庭の一割削減になるとか。
しかし新旧のエネルギー効率の比較だけでは正しいことでも、廃棄にかかるCO2、新製品製造に伴うCO2も 含めているかは疑わしい。新旧の電力使用料が倍以上かなどしっかり見比べましょう。 物は最後まで使いきる、そのあとリサイクルという基本は忘れないようにしたい。

この二年ほど朝夕の車の増加に閉口しています。人と接触しないための車通勤という事情はわかります。 できれば軽でとか、電動アシスト自転車がお勧めですよとか、電車は換気に配慮していますよとか 言いたくなる。歩行者、サイクリストは車にヒヤヒヤしています。車の側もそうなのでしょうが。
快適な公共交通が「移動で21%(産業込み)削減」目標に寄与するかも知れません。 東京では、公共交通の利便性がマイカーを抑止しています。レンタルも手軽です。 しかし神奈川県はじめ各地でバスが減便になっているのは困った事態です。自治体も利用者も公共交通を大事にしたいものです。

水素社会、アンモニア混焼、CO2の地層処分その他技術的変革についてはどれほどの力を発揮できるか疑問ではあります。
水素は作り方によってCO2を多く排出するものと少ないものがあります。グリーン、ブルー、イエローなどにランク分け できます。化石燃料を燃やして作るグレー水素が圧倒的に多い現状では、水素車に温暖化対策の名誉はありません。 技術だけで乗り越えるのが不可能であることははっきりしています。地球は無尽蔵ではありません。
使い捨て消費生活を見直すことなどすべての人が本気で取り組む必要があります。
私たち愛する会会員も継続的に学び実践したいと思います。

コロナと政治

 本日2022年8月16日現在で、日本のコロナ感染者は高止まりです。そして死者は増えつづけています。
パンデミックの時代はまだまだ続きます。サル痘、HIV、結核、ノロウィルスその他絶滅に至らない感染症は多い 上、ヒトの行動範囲の広がりにしたがって、地域限定だった危険生物が世界に広がる状況もできています。
ヒト族同士で貪欲に争い合い、戦争と核兵器によって自滅するシナリオ だけは避けなくてはいけませんね。どちらか一方が悪い時は、世界が協力して制止させること。
各国が所持する1万6千発あまりの核爆弾は、地上のすべての生き物を滅ぼし、地球そのものも破壊してしまいます。

政治が感染防止の科学的な判断をして、パンデミックを止める、核兵器は廃絶に。民主的な社会の中で人々が本当の 叡智に目覚め、自然と共生し、幸せのうちに生きられるように。
貪欲な収奪や気候危機を放置したままの世界は残さないように努力しましょう。

核兵器は悪だ

核兵器禁止条約が昨年発効し締約国会議が開かれたたことは画期的です。とはいえ核保有国は禁止どころか核戦争の 現実性を高めています。今迄は世界の滅亡になるから使えなかったが、小型化すれば実使用できるというのです。 核被害はいっときではないのに…。
核兵器は絶対悪であることをはっきり宣言した国が更に増えていくことに期待します。日本政府も署名すべきとの声を あげていきましょう。

鎌倉市のごみ政策変えたい

ゼロウェイスト実現を阻む大量消費・廃棄によって派生する環境汚染→特に廃プラスチックが 問題になっています。
鎌倉市ではごみ排出の分別ルールを守ることが市民のマナーとして定着し、 容器包装プラスチック・ペットボトル・製品プラスチックの回収処理のルートも確立しています。 しかし、排出量が年々増加しています。鎌倉市のごみ処理に係る費用は何と!およそ41億円にもなっています。

EU諸国のように拡大生産者責任を追及していかなければならないでしょう。
現在のようにごみ処理施設を造らない政策を続けていたら、2025年には市民の健全な生活は破綻してしまいます。

  プラスチックごみの山

このまま大量消費・大量廃棄の暮らしを続けて行けば、処理しきれないごみで街は埋まり 大気は汚れ、大方の生き物の生存は危うくなるでしょう。ヒトという、後発の、たった一種の 存在のために。

♪うみは広いな 大きいなー♪とうたわれている海さえ、どこまで行っても、 遥か彼方の海原まで、ごみが漂っていると船乗りたちも証言しています。

  
  廃棄された大量の衣類をリサイクル       用途に合わせて人手で選別


宇宙船地球号を守るために

宇宙から見る地球は、青く輝いてとても美しいと、宇宙飛行士たちが口々に語っています。その 美しい星に、172万種を超えるという生き物たちが、いつまでも共に在り続けるために 万物の霊長を自認するヒトとして、確り行動しなければならない時期に来ているのでは ないでしょうか。
うつくしい地球号の 懐かしい古都を守りましょう
思った時、いつでも帰ることができる、私たちのこころのふるさと
やさしい松籟がささやくところ、くりかえす海鳴りの聞こえるところ
憧憬の鎌倉……鎌倉の環境をみまもり、愛し、ともに育んでいきましょう。

鎌倉の環境を愛する会 All rights.Reserved  Since 2018.12.31